幻の花

6月7日(土)☁☀
午前 空きあり
午後 空きあり

6月9日(月)☁
午前 空きあり
午後 空きあり

6月10日(火)☁☂
午前 空きあり
午後 空きあり

 そんなに花が好きでもないが、山を歩いていると、ときどき「おやッ?」と思う花に出くわすことがある。美濃地方最高峰の能郷白山にサンカヨウと言う花の群生地があって、梅雨時の霧が掛かっている時にしか見られない不思議な花だ。

普段は白い花びらだが、雨に濡れたりキリが出ていたりすると、花びらが透けて透明になる。標高1000メートル以上の山にしか育たない高山植物で、しかも雨(しとしとの雨でどしゃ降りでは咲かない)や霧に濡れた時しか現れないから、普通の人には滅多に見ることが出来ない。まさしく「幻の花」だろう。花ことばは「自由奔放」だが、他に「幸せ」がある。能郷白山でも標高1500メートル以上でないと咲いていないし、小雨や濃霧の時にしか見られないから、そんな時にあの山に登る登山者はまずいない。だからあの透明の「幻の花」を見られた者は幸せなのだろう。わたしは3回ぐらい見たことがあるが、とりたてて「幸せ」であるかというと、そうでもない。