百々ヶ峰の熊情報

9月3日(火)☁
午前 満車御礼
午後 満車御礼

9月4日(水)☀
午前 満車御礼
午後 満車御礼

9月5日(木)⛅
午前 やや空き
午後 最終のみ空き有り

 先月の岐阜新聞に百々ヶ峰で熊を目撃したとの報道があったが、これはちょっと眉唾もので、にわかには信じがたい。なぜなら、百々ヶ峰には熊の餌となるようなものがほとんどない。熊の好物は、春先の軟らかいタケノコ(根曲がり竹)、夏であればオオスズメバチの巣と蜂蜜、クロスズメバチのへぼ、養蜂場の蜂蜜。秋にはブナの実やどんぐり、柿やクリがある。冬は若い杉やヒノキの皮を剥いで食べることもあるが、これらは百々ヶ峰にはほとんどない。本巣や春日村では親子の熊が柿の木に登っているのを目撃されるのは毎年のことで、とりたてて珍しいことではない。

 百々ヶ峰は四方を街と長良川に囲まれていて、熊が人間に見つかるリスクを冒してまでやって来るとは考えずらい。人間は熊が怖いが、熊だって人間に見つかるのを恐れている。いったん見つかれば命がないからだ。怖い人間の住んでいる脇を小熊を連れて慣れない街をウロウロするより、本巣の山でのんびりしていた方が生存する確率ははるかに高い。

 どだい岐阜新聞の記者は自分で見た訳でもないのに、噂だけで記事にするのはどうかと思う。たしかに熊がいると考えるなら、百々ヶ峰を歩いて糞でも探してみらどうだろうか。犬でも猫でも、たいていの動物はマーキングをする。とくに熊は自分のテリトリーを主張したいために、目立つところに糞をする習性がある。熊の糞はサルやイノシシとは明らかに違う。遠慮なくあたりかまわず大グソをたれるから簡単に見つけられる。

 記事にその写真でも添えてくれたら信じるが、そうでなければ、いたずらに登山者の不安を煽るだけのような気がする。