伊勢の斎宮

12月8日(月)🌤
午前 空きなし
午後 空きあり

12月9日(火)
午前 混み
午後 空きあり

12月10日(水)🌤
午前 空きなし
午後 空きあり

 斎宮と言っても、それが何なのかを知っている者は少ないのではなかろうか。現在は天皇と殆どの皇族方は、毎年伊勢に赴いて内宮と外宮にお参りしているが、かつては(奈良時代から平安時代)天皇が直接参拝することはなかった。神武天皇から明治天皇までの長い歴史の中で、唯一人持統天皇(690年即位、鉄の女帝と呼ばれていた)だけがお参りした記録が残されている。

 しかし先祖を祀った神社にお参りしないのは「バチ」が当たるということで、ごく近い身内(多くは天皇の娘の内親王)が伊勢に住んで、新嘗祭とかの祭祀を天皇の名代として行っていた。その住居が「斎宮」で、現在は斎宮歴史博物館となっている。近鉄斎宮駅の北側の静かな田園の中の広大な敷地にそれは広がっている。

天皇の名代とはいっても十五・六の小娘だから、何も分からず、ただ御殿に座ってお姫様のように暮らしていた斎王(小娘)が多かったと言われている。だが、絶世の美女と呼ばれた斎王もいて、有名なところではプレーボーイの在原業平(光源氏)がわざわざ京都から会いに行った裕子内親王などもいた。 年始に伊勢神宮へ初詣を考えておられる方はいちど訪ねてみてはどうだろうか。斎宮はもうひとつの伊勢神宮とも呼ばれていて、おかげ横丁で美味いもんを食べるのもいいが、ちょっと変わった参宮もまた、たまには良いかも知れない。